夜勤介護マンの日記

介護現場で感じたことを、体験ベースで書いています

在宅強化型老健の「理想」と現実

この記事は、やきんかいごが介護現場で実際に体験・見聞きした出来事をもとに書いています。個人が特定されないよう、一部内容を変更・再構成しています。介護の実態をリアルにお伝えすることを目的としており、特定の施設・個人を批判する意図はありません。

在宅強化型老健って何をする施設なのか

老健、つまり介護老人保健施設には種類がある。

その中でも「在宅強化型」と呼ばれる施設は、在宅復帰率や在宅復帰支援の実績が一定以上あることが求められる。

簡単に言うと、「できるだけ自宅や地域に帰すことを目標にする施設」や。

病院から老健へ。老健でリハビリをして、状態が安定したら在宅へ。それが本来の流れや。

でも現実は、そう単純やない。

田舎の現実——年金が少ない

在宅復帰を目指すとき、大きな壁になるのがお金の問題や。

特に田舎では、専業農家だった方が多い。農業というのは国民年金になることが多く、受け取れる年金が少ない。

老健から在宅復帰する場合、サービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームに移ることも多い。でもそういった施設の利用料は、年金だけでは賄えないことがある。

子供世代に頼ろうにも、その子供たちにも生活がある。自分たちの家族を養いながら、親の施設費用まで出すのは簡単やない。

「お金がないから、どこにも行けへん」

その現実が、在宅復帰の一番の障壁になっていることが多い。

「なんでそんな施設に行かなあかんの」という声

費用の問題だけやない。

そもそも、なぜ今いる施設から別の場所に移らなければいけないのか、理解できない家族もいる。

老健は本来、長期入所を目的とした施設やない。リハビリをして、状態が安定したら次のステップへ移る。それが老健の役割や。

でも家族からすれば、折角慣れた施設に入れたのに、なぜ出て行かなあかんのかという気持ちになる。

「折角ここに入れたのに、わざわざ出て行かなあかんの?」

そういう声を、現場で何度も耳にしてきた。

老健の役割や在宅復帰の意味を、家族にちゃんと伝えることも、介護職の大事な仕事の一つやと思う。

「家で世話しないといけない」という思い込み

在宅復帰というと、「家族が自宅で介護しないといけない」と思い込んでいる家族もいる。

でも在宅復帰は、必ずしも家族が全部介護するということやない。

訪問介護やデイサービスなどの在宅サービスを使いながら、地域で生活することも在宅復帰の形の一つや。

その説明が十分に伝わっていないと、「家で看るなんて無理」という理由だけで在宅復帰が難しくなることがある。

情報が足りないことが、選択肢を狭めてしまう。それも現場でよく感じることや。

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