夜勤介護マンの日記

介護現場で感じたことを、体験ベースで書いています

【介護現場】それ、ただの物忘れちゃうかもしれん

※これは20年以上の介護現場経験をもとにした内容です。医学的な診断・治療については専門医にご相談ください。
※特定の個人・施設を否定する意図はありません。
※見出し画像は内容をもとにしたイメージ画像です。

 

「認知症」って、そもそも何やろ

介護の仕事をしていると、「認知症」という言葉は毎日のように出てくる。でも「認知症ってどういう状態のこと?」と改めて聞かれると、意外とうまく説明できへんかったりする。

簡単に言うと、認知症とは脳の細胞が壊れることで、記憶・判断・言語などの機能が低下し、日常生活に支障が出る状態のことをいう。病名ではなく、症状の総称やと思ってもらうとわかりやすい。

風邪みたいなもので、「認知症です」と言われても、その背景にある原因はひとつやない。アルツハイマー型、レビー小体型、脳血管性など、いくつかの種類がある。でもそれはまた別の話。

物忘れと認知症、何が違うんやろ

「最近物忘れが多くて、認知症やないか心配」という声はよく聞く。でも物忘れと認知症は、似てるようで中身がかなり違う。

一番わかりやすい違いはこうやと思う。

たとえば、朝ごはんに何を食べたか忘れる。これは普通の物忘れ。でも「朝ごはんを食べたこと自体を忘れる」のが認知症の物忘れやと言われている。

体験の「一部」が抜けるのか、「体験そのもの」が消えてしまうのか。そこが大きな分かれ目になる。

現場で感じた「気づきにくさ」

介護の現場にいると、認知症の初期はほんまに気づきにくいと感じる。

会話は成り立つ。冗談も言える。でも同じことを何度も聞いてくる。さっき話したことを覚えていない。「あれ、なんかおかしいな」と感じ始めるのは、だいぶ経ってからやったりする。

本人も「なんかおかしい」と感じながら、うまく隠してることも多い。プライドがあるから、間違えたことを認めたくない。そういう姿を何度も見てきた。

「おかしい」と気づいた時が、一番大事な時

物忘れが増えたな、同じことを繰り返すな、と感じたとき。それが早期発見のサインになることがある。

認知症は早く気づくほど、進行を緩やかにできる可能性がある。本人が「なんかおかしい」と感じているうちに、専門医に相談することが大切やと現場では感じてきた。

「まだ大丈夫やろ」「ただの物忘れやろ」。そう思い続けた結果、気づいた時にはかなり進んでいた、というケースも少なくなかった。

物忘れと認知症の違いを知っておくだけで、気づきのスピードが変わる。それだけで、関わる人全員の負担が少し軽くなるかもしれへん。